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朝起きて、歯を磨く。ご飯を食べ、コーヒーを飲み、そして服を着替える。

顔を洗い、髪を整え、バッグを用意し、靴を履く。

外見を構築することは、私たちにとって、ただ日常の出来事で、検討するまでもない事柄かもしれない。


一方で、社会と個人の関係は、外見に大きく依存する。

表という漢字が衣で構成されている事実が示すように、人間の表面は衣で覆われており、

私たちは、衣を通して、世界と接触している。

外界との相互作用を通して形成された身体表現は、

私たちがある社会においてどんな存在なのか、普段どのように行動し、生活するかを、

常に変化しながらも、示すものである。

身なりを整えたり、身体に手を加えたり、自己のイメージを構築する行為ーー装うことーーは、

​自分らしくいることを問われる現代において、個人の行為を

人々は、大量のモノの中から何を選び取り、どんな意味付けを行なっているのだろうか。

このプロジェクトでは、装うことの意義や価値を問い、

現代社会におけるその多彩な様子を描くことを目的とし、

装うことと向き合っている、人々の語りを紹介する。

このプロジェクトに関わって下さった語り手の皆様をはじめとする多くの方々に、

この場をお借りしてお礼を申し上げます。

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